小川鍼灸整骨院
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大阪 平野区の鍼灸院・整骨院
大阪府 大阪市 平野区加美北1-7-19 TEL:06-6755-6751
[小川鍼灸整骨院]
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コラム

慢性腰痛


photoここでは慢性腰痛についてお話します。慢性腰痛は「いわゆるぎっくり腰」のような激しい痛みはなく、漫然と重く、だるい痛みが長期間にわたって繰り返すのがその特徴です。時には激しく痛む事もあり、お尻から太もも、膝の下まで痛む事もあります。

ちまたでは単に「腰痛」と表現されることが多いでしょう。この腰痛という表現は「腰の部分の痛み」を表し、表面にでている状態(痛み)のみを表す言葉で、腰の奥の方の原因は患者さんによってはいろいろです。

腰の奥の方の痛みの原因や悪い部分によってそれぞれ病名がつきます。例えば、有名な腰椎椎間板ヘルニアと老人に多い腰部脊柱管狭窄症は外から見ると同じ腰の痛みですが、中を覗いてみると痛みの原因となる悪い場所が全く違います。これを専門的には病態が違うといいます。

腰痛の病態はとても複雑です。老化が基盤にあるもの、過去の怪我が原因となるもの、スポーツや仕事での使いすぎ、原因が明らかにならないものなどもまだまだあります。そこへ、個人の生活背景(1日の腰にかかる負担の程度)や痛みの感じ方も患者さんそれぞれで違い、少しの原因でも大きく痛みを感じる人や明らかな原因があるのに全く痛みを訴えない人など、これも多様で多岐にわたります。

これらの事が患者さんそれぞれにいろいろな組み合せで、時には重複して存在します。このようなことから慢性腰痛の治療は大変難しく、現代医学をもってしても分からない事だらけのようです。そして、慢性腰痛に対して絶対的に効果がある治療というのも今のところないと言わざるを得ないでしょう。このような背景により、慢性腰痛に対する理論や治療方法はいい加減なものから信憑性の高いものまで様々にあります。言い換えれば正解がないわけですので間違いもないのでしょう。

自分がよくなっていると感じる治療が最適なのです。

しかし、避けたいのは効果に見合わない高額な治療費や薬代の請求、症状を悪化させたり、不安が大きくなるような理論や治療です。


慢性腰痛を持つ患者さんにとってその痛みの苦痛は肉体的にも精神的にも大変な負担です。私も16歳の時に腰椎椎間板ヘルニアを患い、現在慢性腰痛持ちですのでそのお気持ちは十分にわかっているつもりです。慢性腰痛はいろいろな理由から、なかなか治りにくい、スッキリしない症状を表します。そのような慢性の腰痛とうまくお付き合いする方法はやはり、慢性腰痛についてよく知る事であり、疑問を解決して痛みに納得する事だと思います。急性腰痛のところでもお話しましたが、気が遠くなるような道のりを何の情報もなく、不安を感じながら歩くよりも、この道のりがどの程度の長さで、どこで険しくなっているのかなどの事前の情報があれば、慌てることなく焦ることなく目的地(治癒)に向かうことができます。その助けとなる知識をつけて頂く事がここでの目的です。図1

photo
図1
知識をつけるということはこの先でこの道がどうなっているのかを知る事と同じ事です。
知識をつけて不安なく治癒までの道のりをしっかりと歩きましょう。



原因について
私は慢性腰痛に対して、腰の構造がなんらかの原因で正常な状態でなくなり、痛みを出現させていると考えます。。その原因は機械の部品が、使用頻度が多かったり、古くなると次第に悪くなってくるのと同じで、慢性腰痛も使用頻度や年齢に関係するするものが多いと思います。ですからこれらのことを理解して頂くためにまず、腰の構造と腰痛の仕組みからお話します。そして、腰痛の原因について年齢別にお話しします。その後に、全年齢層に共通する腰の筋肉部分の痛みやお尻から太もも、ふくらはぎの痛みの原因について考えられる事をお話します。

腰の構造と腰痛の仕組み
図2
腰痛の主役をなすのは、脊椎(背骨)の中の腰の部分の腰椎といわれる5つの骨です。(青ライン)
脊椎は脳から全身へ行く神経が通る道であり、頚椎からは肩や腕、手などの上肢に行く神経(この神経は肩や腕、手の筋肉を動かしたり、肩や腕、手の感覚を脳へ伝える)が出入りし、腰椎からはお尻や太もも、ふくらはぎや足などの下肢に行く神経が出入りします。この神経の働きも頸のそれと同様です。
頸が悪くて手がしびれたり、腰が悪くて足がしびれたりするのはこれらの構造のためです。
図3
この写真は腰椎だけの模型を左斜め上から覗いたものです。
(1)が腰椎の神経が通っている空間(脊柱管)であり、
(2)がその中の神経(脊髄<特にこの部分は馬尾といいます>)です。これは上に行き、脳までつながります。
そして(3)が脊椎から神経が出てくる穴(椎間孔)です。これは腰椎(腰の骨)ですのでここから出た神経(4)は下肢へ行きます。
図4
これは腰椎(腰の骨)を左真横から見た写真です。(5)が椎間板といわれる骨と骨の間の軟骨です。「腰のほねとほねの間の軟骨がチビってすき間がなくなっている」という表現をよく聞きますが、椎間板がこの軟骨のことです。椎間板が老化のためにへしゃげてくる(変性)ことで、上の腰椎(または下の腰椎)との間にいろいろな不都合が生じてきます。それが腰痛の大きな原因と考えられるでしょう。
図5
椎間板(5)は上の腰椎と下の腰椎をしっかりつなぎ止めたり、体重を支えるためのショック吸収の役割します。
椎間板は上からの重量を常にに支えているわけですから、椎間板は年齢と共にいたんできます。(椎間板の変性)
椎間板の変性のために上または下の腰椎との間に遊びがでてきます。遊びが出てくるというのは、上の腰椎と下の腰椎のつなぎ目に遊びが出るということです。そのつなぎ目は(5)の椎間板と(6)と(7)の左右の椎間関節です。これらの3箇所がなんらかの痛みを引き起こすのでしょう。
図6
もう一度横から見て、上記のような痛みの原因となる部分を図示します。
椎間板の変性のために腰椎のつなぎ目に遊びが出てくるのはAの部分です。そして、その遊びのひずみがBの部分にもやってきます。Bは図5の(6)、(7)に相当します。
その他考えられる不都合は、椎間板が変性すれば、椎間板の高さが低くなることで神経(4)が出入りする穴(椎間孔)(3)も小さくなり、神経を刺激して腰や下肢の痛みの原因となります。
図7

図8
これらの変化を実際にレントゲンで見たのがこの
写真です。
このレントゲンでは下から2番目と3番目の骨の間の
すきまが小さくなっています。これは「椎間板がへしゃげている」状態であり、「腰の軟骨がちびっている状態です。
レントゲンでは骨しか写りませんので、椎間板は腰椎と腰椎の間の間隔の大きさでその変性の度合いが分かります。レントゲンでは神経は見えません。

 

腰椎(腰の骨)における年齢別の原因

img1、小学生から中学生までの腰痛

この年代の腰痛は私の経験上、心因的な要素を多く含む事が多いように思います。精神的にもまだ未熟であり、痛みを訴える事で嫌な事から逃れるために痛みを利用するお子さんもいらっしゃるでしょう。この心理的行動はもちろん全年齢層で見られますが、この若い年齢層では考えられる腰の奥の方の原因が他の年齢層と比較して少ないため、心因的要素が浮き上がります。しかし、実際に腰の奥の方で痛みの原因が存在することもありますし、心因的な要素と腰の奥の方の原因と両方存在している場合もあります。
この年代の腰の痛みを見る時はどこまでが心因的で、どこまでが本来の腰痛かを見極める事が重要です。

このことを理解した上でこの年代の腰の奥の方の原因についてお話します。
この時期の腰痛を訴えるお子さんのほとんどは小学校時代から激しくスポーツ活動をしているお子さんです。そして、その結果、腰椎(腰の骨)に疲労骨折(使いすぎによる骨の亀裂))を起こす事があります。この疲労骨折は「腰痛分離症」図9といわれ、その後の慢性腰痛の原因として考えられるものの一つです。しかし、分離症が今後必ず痛みの原因になるかどうかは分かっていません。分離症があっても全く痛みを訴えない方もいらしゃいます。

図9
photo
この写真は腰椎を左斜め後ろから見たものです。
赤のラインで示された部分が疲労骨折により離れてしまいます。これが、腰椎分離症です。
その特徴は小学校時代からの激しいスポーツ活動です。


2、16歳頃から20代の腰痛

この年代の慢性腰痛は腰椎分離を原因とする腰痛と、椎間板に負担がかかって起こる「腰椎椎間板症」、腰椎椎間板症が更に進行して起こる「腰椎椎間板ヘルニア」が挙げられます。これらは激しいスポーツ活動や重労働、立ちっぱなし、座りっぱなしなどの過度の負担が腰にかかることにより椎間板が少しづつ悪くなって(椎間板の変性)起こります。そして、初めて感じる痛みがこの時期であることも少なくありません。その傾向は子供の頃からの活動性が高い人に多いでしょう。また、女性では月経時に腰痛を訴える方もいらっしゃいます。この痛みは椎間板には直接関係なく、臓器の痛みがそのレベルの皮膚領域の痛みを引き起こす内臓皮膚反射という生理学的な現象と考えられます。


3、30代から40代の腰痛


この年代の慢性腰痛は上記の原因が更に進行した状態として存在します。20代中盤からこの年代は人生の中でも生活環境の変化が激しい時期です。腰にとっての負担が大きくなる環境に変化した場合などは、椎間板の変性が進行しやすく、症状も現れやすいでしょう。女性では出産や育児をきっかけに腰痛を感じる人も少なくありません。逆に、スポーツや重労働をあまりしなくなったり、生活環境が腰にとって楽な方向へ変化した場合は腰痛を感じなくなるものです。また前者の痛みを感じる時期のなかでも、痛みを感じる時期と全く感じない時期が交互にやってきたりします。
その間隔や周期は個人差が大きく、個人の中でも痛みの周期に一定の法則性は
ないようです。(図10痛みのある時期ない時期)


図10痛みのある時期、ない時期


4、50代以上の腰痛

この年代の慢性腰痛は、そのほとんどが上記の、若い頃からあるものでしょう。また、今まで椎間板の変性があって症状として腰痛を感じていなかった人も、この年齢層でようやく痛みを感じることがあります。変性の程度と痛みの関係には個人差が大きく、どの程度の変性があれば痛みが出るのかは全く分かっていません。ひどい変性があっても症状がない人もいます。このような腰痛の病態は組織の老化が基盤にあるもので、医学的には「退行性病変」といいます。50歳以上の年齢では退行性病変としての腰痛がいつ出現しても不思議ではありません。痛みは痛い時期と楽な時期が交互にやってきて、(図10痛みのある時期、ない時期)そうしながら、ゆっくり退行性病変は進んでいきます。この時期の腰痛はお尻から太ももなどの痛み(坐骨神経痛)を伴う人もいます。(図11痛みを感じる部分)

これら、腰痛の原因は主に老化や、若い時期のなんらかの原因が基盤にあると考えていいと思います。それはあたかも家の立てつけが古くなると、歪んできてふすまが閉まらなくなったり、過去の地震で立てつけが悪くなるスピードがはやくなったりすることと同じことでしょう。つきなみな表現ですが、骨や筋肉は体を動かしたり、支えたりする働きがあり、鉄骨の役割を果たします。常に重力に逆らって、体の構造をたてに支えているわけですから、老朽化による構造の変化は当然のことでしょう。

私は、腰痛はこのようにして痛みが出てくると考えることが妥当と思います。慢性腰痛については科学的に分からない事が多く、正解が今のところありません。ですのでいろいろな仮説があたかも真理のように流布しています。ここで私が述べる事も真理としては証明されたものではありませんが、自然の経過から考えても妥当な考えだと私自信は思います。

形あるものは必ず崩れていくものですから。

腰の筋肉部分の痛みの原因

以上の腰椎における年齢別の原因では、腰の奥の方の痛みの原因(源)のお話でした。「骨格が悪くなるのは分かる。しかし、痛みを感じるのは真ん中の骨のところもそうだけど、筋肉の部分がだるくてたまらない!これはいったいなんなんだ!」と常に感じている慢性腰痛患者さんは大変多いと思います。(図11痛みを感じる部分)現に私もその一人でした。では上記の腰椎や椎間板の老朽化がどうして筋肉の痛みとして感じるのかを説明します。


図11 痛みを感じる部分

筋肉はいろいろな神経に制御されています。主に筋肉に関係するのは、筋肉を動かす運動神経が有名です。しかし、もっと深く考えると、筋肉は自律神経という神経にも支配されているのです。自律神経と聞くだけで「むつかしそう?」と思いますが、少しお付き合いください。簡単に説明します。心臓の動きや腸の動きなど、体には自分が動かそうと意識しなくても動いている部分があります。その動きを脳の中枢と共に調節しているのが、自律神経です。自律神経は本人の無意識下で体がうまく働くように調節しています。痛みがあるとその自律神経の働きのせいで、痛みがある部分の筋肉は緊張してしまうようにできています。この事ももちろん無意識のうちに起こるの
です。

筋肉が緊張すると、筋肉の中の毛細血管も細くなりますので、血流も悪くなります。血流が悪くなると、筋肉が活動した後に出る老廃物(筋肉も生きていますので老廃物を出します。有名なところでは代謝産物である乳酸などでしょう。)が血流に乗って流れず、その場に留まります。溜まった老廃物はそれ自体がまた、だるい痛みの原因になり、痛みがある部分には筋肉の緊張が伴います。このような痛みと筋肉の悪循環図12を繰り返し、だるい痛みが継続的に出現するのでしょう。
この悪循環は肩こりでも同じ事が言えます。肩こりについては次回取り上げたいと思います。


図12 痛みの悪循環

お尻から太もも、ふくらはぎの痛み。

ここでは痛みと表現しましたが、この痛みをしびれと感じる人もいますし、重い、だるい、時には焼けるような痛みと訴える人もいます。腰から下の症状(下肢症状)は慢性腰痛の患者さんによく見られることです。腰が悪いのに下肢が痛くなるには理由があります。

この理由は腰の構造に関係します。神経は脳から全身にはりめぐらされますが、脊髄はその軸となります。頸からは上肢へ行く神経全てが出入りしていますし、腰は下肢へ行く神経全てが出入りしています。(図13神経の分布模式図)


図13神経の分布模式図

交通事故などで腰部分の脊髄がダメになってしまうと下半身が動かなくなったり、感覚が全くなくなるのもそのためです。先で述べましたとおり、腰痛におきましては、腰椎や椎間板の老朽化は脊髄が通る空間や神経の出入り口である椎間孔という部分も狭くしてしまいます。(図6)そうすると、下肢へ行くためにそこから出入りする神経がなんらかの影響を受けてくるのです。(なんらかの影響とぼやけた表現をするのは、この部分は現代医学でもあまりよく分かっていないところが多いからです。)その結果、下肢に、痛みや筋力低下を含めたいろいろな神経的な症状が現れるようです。

この状態を川の流れに例える事ができるでしょう。脳から足へ行く神経を川とした場合に川の中腹部分(腰椎)で公害(老朽化)が発生し、川の水が汚染(神経になんらかの影響)されると、その下流に住む人(下肢)は汚水で生活しなければなりません。その結果、下流に住む人の体調が悪くなったりすることもあるでしょう。(下肢症状)

これが神経痛であり、老朽化による影響を受ける神経によって痛む場所が決まってきます。坐骨神経が影響を受けて、坐骨神経が支配する感覚領域に痛みを含む感覚の異常や坐骨神経が支配する筋肉に力の低下みがあれば、それは坐骨神経痛と診断されるわけです。

この他に、腰周辺の痛みに関しては関連痛とか放散痛という考え方があります。
これは少し難しいのですが説明させてもらいます。ここでの主役は神経の中でも感覚神経といわれる神経です。感覚神経は感覚受容器という、感覚を感じる働きの細胞が感覚(痛みや温度、触れることや押されること)を脳へ伝えるための神経です。感覚受容器は皮膚から内臓、関節まで、あらゆる組織に存在します。老朽化している部分にも感覚受容器があれば、痛みは脳へ伝えられるでしょう。そして、その痛みが脳へ到達するまでの道のりは感覚神経と脊髄にある伝導路(脳への道)を通っていきます。伝導路(脳への道)は運ばれる感覚1つに対して、1つのみ存在するのではなく、周辺の感覚信号が同じ伝導路を通って脳に達します。それらの痛みやいろんな感覚信号を受け取った脳はどこにどのような痛みや感覚が存在するのかを認識します。これが痛みや感覚を感じるということです。その時に脳は、多くの感覚信号が1つの伝導路を通ってくるために、痛みを老朽化の部分だけの痛みと感じることはできないようで、その周辺の感覚も痛みとして感じるそうです。ですから、腰が悪いのにお尻や太ももが痛くなるのは、脳が腰の老朽化の部分だけの痛みを感じることができずに、同じ伝導路を通る腰周りの感覚や太ももの通常の感覚までも痛みと間違って認識しているということなのです。(図14感覚がたどるの脳までの道順)このような現象は股関節が悪いのに膝や太ももが痛く感じたり、肩関節が悪いのに、にの腕や肘が痛くなることと同じ理屈です。


図14感覚がたどる脳までの道順

以上が慢性腰痛の原因と考えられます。腰痛は脊椎(骨や関節)に根本的な原因があり、それのために周りの筋肉やお尻、下肢に症状が出てくるのでしょう。
これらの事より、腰痛治療は1、腰椎に対する治療と2、腰まわりの筋肉やお尻、下肢に対する治療が必要と考えます。


治療について

1、腰椎(腰の骨)に対する治療
  これにつきましては先ほども述べたとおり、その原因のほとんどが腰椎の退行性病変(老化や使いすぎ)によるものです。退行性病変以外の原因があるとすれば、病気や過去の怪我が原因になっていることがほとんどであり、その治療が必要になります。その治療も程度が軽いうちは保存療法といって、手術以外の方法で様子をみますが、程度がひどくなると、手術治療が必要になるでしょう。しかし、これらはごくごく稀です。

慢性腰痛の原因はほとんどが退行性病変(老化や使いすぎ)によるもので、この原因は人間が生きている以上、取り除く事はできません。

しかし、痛みが出てくれば、それから一生痛いわけではありません。皆さんもよく経験されていると思いますが、痛くなったり楽になったりを繰り返します。(図10痛みのある時期ない時期)痛みは必ず楽になるのです。ただ、しばらく痛いうちはこの痛みについては我慢が必要な時があります。その時期に対しては、腰痛の原因をしっかり理解し、納得して不安にならないことや前向きな考えでいることが大切でしょう。

具体的な治療としましては、コルセットの装着や牽引療法、腰痛に対する知識をつけることがその中心になります。

2、腰まわりの筋肉やお尻、下肢に対する治療

これらの痛みに対しては鍼治療やマッサージ、低周波治療、温熱療法が効果的です。痛みがある筋肉部分の緊張をほぐしたり血行をよくすることで痛みを和らげます。
しかし慢性腰痛の治療はなかなかすぐには楽にならない印象を持っている方も多いでしょう。そして、治療を受けた時は楽に感じるが長続きしないと感じる人も多いとおもいます。その原因は、腰まわりの筋肉に治療効果をあらわすことは比較的可能なのですが、本来の痛みの原因である腰椎は先ほども述べましたとおり、そのほとんどが老化か使い痛みであるためにすぐにはよくならず、時間がかかります。図12の痛みの悪循環を参照していただくと分かりやすいと思いますが、マッサージや低周波治療、温熱療法は筋肉部分の痛みを解消するのですが、痛みの原因としての腰椎の変性があれば、いくらマッサージなどの治療で一時的に痛みの悪循環が解消されてもまたその循環は続きます。そこへ不安やストレスなどの心理的な要素は交感神経を刺激して、なお痛みを大きくするようです。

ですから、理想的な治療としましては腰まわりの筋肉やお尻、下肢に対する痛みの治療をして、痛みの悪循環を断ち切る努力もしながら、本来の痛み原因である腰椎の変性に対しては、しっかりとした知識をつけて、不安にならず、痛みが治まるのを安らかに待つということでしょう。ただ、待つということは辛いので、そういう意味でも、しっかり治療もうけて、疑問があれば、解決する努力が必要でしょう。そうこうしているうちに腰痛はなくなっているものではないでしょうか。


Looserの多層図改変
痛みに対する不安や心配を小さくすることだけでも全体としての痛みはちいさくなるでしょう。

最後に

皆さんの中には自分の腰痛に合う先生を探し求めて、いろいろな治療を経験された方もいらっしゃるでしょう。先ほども述べましたように、腰痛については分からないこともまだ沢山あり、何が正解かがはっきりしていないところがあります。ですから、正解が多いとも言えるでしょう。要はどのような理論であれ、ご自身が納得できる治療が最適であり、最大の効果を引き出すと思います。

私はそのように正解がない多くの治療法、治療理論の中から最も真実に近いと考えられるものを用いて、患者さんのお役にたちたいと考えております。しかし、私の考え方で全ての患者さんに納得して頂く事はむずかしいと思います。
それは患者さんがご自身の腰痛について、ご自身なりの解釈があり、その解釈が私の考え方に必ずしも近いものではないからでしょう。

そのように、この理論に納得する事が出来ない患者さんが実際に存在される限り、私がここで述べました理論も完璧なものではありません。

理屈はどうであれ、害がなく、患者さんが納得できる治療がやはり患者さんにとっては一番なのでしょう。

しかしどうせ何かを信じて治療を受けなくてはならないのであれば、腰の奥の痛みの原因にも出来るだけ実際の現象を反映しようとし、心理的な事までを含めて腰痛について考察しているここに述べられた理論を信じてみてはいかがでしょうか?

きっと気持ちも楽になっていただけると思います。


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