医療機関への紹介
西洋医療機関への紹介
私は日常の業務の中で、私では治すことができない患者さんや重病が疑われる患者さんを医療機関に責任を持って紹介するようにしています。
私には、往診で診させてもらっている患者さんが数名いらっしゃいますが、その内のお一人
に慢性関節理リウマチの患者さんがいらっしゃいます。
ある日、
「かろうじて使うことができる左手が上がらなくなってきた」
「呼吸がしにくい」
という訴えを私にしてきました。左上腕は筋肉の萎縮が右と比べて極端でした。頚椎の
異常を考え、主治医に相談するようにお話しし、その日の治療を終えました。
次の往診日にどうなったのかを聞いてみました。
すると、数名いらっしゃるどの主治医も自分の専門ではないということで、しっかりと
診てもらえなかったということでした。
実際に、2次医療機関の脊椎の専門医に一度診てもらっているのですが、軽く問診をしただけで、問題が解決しないということでした。不定愁訴と診たてられたのでしょう。
現行の縦割り医療制度が悪いとは思うのですが、特に3次医療機関の先生は、今受け持っている症状以外の症状を診る事にわずらわしさを感じているのでしょうか?
この患者さんは、かろうじて自由になる身体が少しずつ動かなくなっていくことをこれまで
経験されてきたと思います。そしてなんとか折り合いをつけてきたのでしょう。
それでもこの患者さんはいつも笑顔であり、この手の難病をわずらう方が陥ることがある
悲観的な感情を私にみせたことはありませんでした。
そして今回、身体が不自由になるスピードが一気に加速し、身体のみならず、「生」に不可欠な呼吸までもがままならなくなってきたのです。
その時の患者さんの不安とは、どのようなものでしょう。きっと健康人の想像を絶するものだと思います。
この患者さんと奥さんは、自分(または旦那さん)のからだに何が起こっているのかを、きっちりと理解し、対処の方法があればそれを示して欲しいという強い願望を持っていたのですが、かかりつけの医療機関ではその願望をかなえてもらうことができなかったのです。
これらの事情を受けて私は、私の恩師の整形外科医を紹介しました。
そして次のようにちょっとかっこよく言いました。
「私が責任をもって田中さん(仮名)を適切な医療施設まで導きます!」
そうです。いっちゃったのです(笑)。
診察前日に恩師に電話をかけ事情を説明しました。私の恩師は、この患者さんの事情を理解した上で、しっかり診ることを約束してくれました。
診察とMRI検査で1週間が経ち、緊急に手術が必要なことが判明しました。
先日、手術が行われたそうです。
患者さんは、病気が見つかり、対処法が明確になったことに感謝してくれました。
まだ、手術が終わったばかりで経過が心配ではありますが、よくなってくれることを
祈るばかりです。
上記のエピソードには、私の治療の輝かしさ(そんなことは自分で触れることではありませんが)はありません。
しかし、わたしたちがとにかく患者さんの役に立つことを目指していることを伝えたいという意図の下にブログにアップしました。
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