57.治療の呪術的効果とちょっぴり切ない治療者の気持ち

2015年8月のブログです。ホームページ移設

のためにここに移動しました

 

 

ある日、Fさんが私に訴えました。

 

「先生、数日前から左の胸がピリピリ痛いんです!

前に大学病院で診てもらった時にこのことを先生に

言ったら頚のところに注射をしてくれてそれから

痛みは少なくなっていたんだけど、最近夜にうずく

ような痛みがあるの!これはいったい何なの?

先生なんとかなりますか?」

 

Fさんは少々パニック気味で私に訴えました。

 

私はFさんの訴えが現代医学的に問題あるのか

どうかまずは検討することにしました。

 

痛みの場所は左鎖骨の下から乳頭までの間。

外傷はなし。肩の運動痛はない。頚を動かしても

痛くない。触るとピリピリ痛い。夜に特に痛みを

感じる。何かに集中している時には痛みを感じ

ない。意識がそこに向くと痛みが強くなる。

ヘルペスのような水泡もない。ヘルペスになった

こともない。首の注射とはいったい何だったのか?

ブロック注射?星状神経ブロック?・・・・・

 

う~~ん、痛みの原因として考えられる西洋医学

的なものは何もないと私は考えました。

 

 

そしてそのことを患者さんに説明しました。

 

「Fさん、いろいろ診てみましたが体の中に異常

があるようには思えませんね。原因がわからない

けれども痛みが出ることは本当によくあること
なのです。大丈夫ですよ。きっとよくなります。

 

 

それまでに少し時間がかかるようですね。僕が

何とかしますのでもう少し時間を頂けますで

しょうか?」

 

私は鍼治療をする際に、基本的には西洋医学的な

解釈に従って治療を行うのですが、西洋医学的に

異常がみられない時にはとにかく、患者さんの

変化を診ながら手探りで治療を行います。

 

多くの患者さんは時間の経過とともに、今の症状

が致命的なものでなく、コントロールが可能に

なっていく感覚を得ることができることを知った

時に「痛みはまだ残っているけれどもなんとか

なりそうだ」という感覚を得られるようです。

 

そして、生活の中でなんとかやりこなせる感覚に

なっていき、痛み自体がそんなに大きな問題で

ないことに少しずつ気付いていく。

 

そのような感覚になれるところまで連れて行く

のが治療者の大事な仕事だと私は思っています。

しかし、Fさんにその日は突然訪れました。

 

「先生、大学病院の先生にまた診てもらったん

です。原因は関節の痛みですって!これは治ら

ないって言われました(笑)。

 

 

レントゲンもとってもらって診てもらったんです!

それからだいぶん調子がいいの!(笑)」

 

私が思うに肩鎖関節、胸鎖関節の関節症の痛み

ではないと思います。なぜなら、痛みの場所が

違うし、何より運動痛がありません。

 

多分医師は、レントゲン検査の結果、老化として

普通に訪れる肩鎖関節、胸鎖関節の変性を原因と

して仕立て上げたのでしょう。原因がわからない

痛みを訴える患者さんのレントゲン写真を診て

このように答える医師は多いと思います。

 

「原因がわからない」と言えないからです。

 

 

また、そういうと患者さんは新たな不安に陥る

ためでしょう。

 

とにかく、立派な建物、立派な設備、長い待ち

時間、押し寄せる大勢の患者さん、

 

 

ドラマ「白い巨塔」、ピリッとした白衣、

口数少なく事務的な態度などのイメージに

神格化された大学病院の医師の言葉はFさんの

不安を一蹴してしまったのです。

 

Fさんの通院回数はうんと減りました(笑)。

よくなったのです。レントゲンしかとってない

のに(笑)。いや、よかったんですけどね(笑)。

 

でも、そんな検査しなくっても、だから僕が言っ

たじゃないですか、大丈夫って・・・・(笑)。

 

この言葉、私じゃ響かないんですね(笑)。

 

 

ちょっぴりやきもき、複雑な気持ちになって

しまいました。

 

Fさんになんらかの信仰心があって、私がその

指導者的立場であれば私の言葉はFさんに届いた

でしょうね。

 

未開の社会では呪術が病気治しに用いられますが、

その社会の中では呪術は非常に効果的です。

 

 

なぜなら呪術はその社会の文化、歴史、価値観、

風習、規律に従った方法論で病気を治すからです。

 

私たちの社会は近代科学に下支えされていますが、

このような社会では同じく近代科学に支えられた

現代医学が絶対的です。

 

現代社会の医師は未開社会の呪術師と社会構造上

同じ働きをするのです。

 

医師の言葉は呪術師と同じ力としてFさんに

働いたのでしょう。

 

私は力不足でした。もっと研鑽しなくてはいけ

ませんね。

 

ちなみに私の周囲で、比較的高い金額設定で治療

されている先生方は非常に強いカリスマ性をもって

おられるようです。

 

 

このカリスマ性は呪術的な力を発揮するのでは

ないでしょうか?

 

このカリスマ性は治療には非常に重要なので

しょうね。今後の研究テーマです!

 

そうそう、私も呪術的効果を狙って治療をした

ことがあります!次にお話しましょうか(笑)。

 

ろうそく

 
(おわり)

 

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