44. 正しい意味付け(認知)なんてあるの?

2015年8月のブログです。ホームページ移設

のためにここに移動しました。

 

 

これまでベックの認知のゆがみ理論やブローディ―

の記述、文化人類学者吉田先生の記述を元に、

人の痛みが意味付けられたものであることを述べ

てきました。

 

一見すると、痛みが意味付けられることは

「悪いこと」ととらえられそうですがそうでは

ありません。

 

私たちは身の回りのモノや出来事に対して、

意味付けを通して解釈するようになっている

ようです。

 

だから意味付けすること自体は当然のことなの

です。

 

 

痛みに対しても。

 

ベックが抑うつ傾向にある人の認知の特徴を

「認知のゆがみ」としてまとめましたが、私たち

は抑うつ傾向になくともゆがんだ認知を普通に

やっています。

 

「過度の一般化」は特にそうです。例えば私は

患者さんからよく

 

 

「先生はいのししだから一直線で融通が利かない

んじゃないの?奥さんは大変ねえ(笑)」

 

 

と言われることがあります。

 

「いやいや、昭和46年生まれの人はみんな

いのしし歳ですから!僕の生まれ年の人はみんな

融通が利かないの?そんなはずないでしょ(笑)」

と、心の中で突っ込みながら、

 

「いやー、そうなんですよ、妻は苦労している

と思いますよ、あははは(笑)」

 

と言葉を返すようにしています。

 

血液型で人の性格を推し量ろうとすることも

「過度の一般化」ですね。

 

私はよく、

 

「えー!先生B型なんだ!人は見かけによらない

のね」

 

 

とも言われることがあります。B型は自己中心的

らしいのです。

 

 

この言葉を私に投げた患者さんは、私が

自己中心的なようには見えないから意外だと言っ

ているのです。

 

 

この人には「B型の人は自己中心的」という

大前提があるのです(笑)。

 

 

そんなあほな・・・。私の家族は全員B型です(笑)。

 

「自己関連付け」にしても、基本的に人は自分に

置き換えて考えますし、「分極化した考え」

だって極端なことを考えることはよくあります。

 

「選択的抽出」なんて、大阪のおばちゃんには

よくあることです。

 

 

話の途中で自分が取り上げたい単語があれば

それに全神経を集中させて話を膨らませて

しまい、途中で何の話をしていたのかわからなく

なる・・・

 

 

この現象は話の内容を選択的に抽出して自分が

好きなように話の内容を解釈してしまうために

起こるのでしょう。

 

 

もう少し話を聞いてくれれば全く違う話をして

いることがわかってもらえるのに・・・。

 

「恣意的推論」だってそうです。

 

 

推論ですからそもそも真実にたどり着くかどうか

本来わからないものなのですが、ただあまりにも

飛躍しているのです。

 

 

過去の出来事や周囲の情報の断片を集めて

あたかも自分が見たかのように話す人は普通に

いますよね。

 

このようなことは枚挙にいとまがありません。

逆に私たちは知っていることだけから自分の考え

を創り上げているのではなく、知っていることを

元に知らない部分を創り上げながら外界を認識

しているのではないでしょうか。

 

こうなると、私たちは物事を正しく認知すること

自体が実は非常に難しいことではないか?

 

 

という考えに至ってしまいます。

 

では正しい認知とはいったい何なのでしょうか?

 

正しい認知なんてあるのでしょうか?

 

そんなもの存在するのでしょうか?

 

いや、確かに現象をあるがままに認識することが

正しい認知かもしれません。

 

しかし、正しくなくともことはうまく運んで

いる・・・・

 

そうなれば正しい認知とは、その人が生活する上

において、不都合が生じないような外界の捉え方

と言ってしまってもいいかもしれませんね。

 

実際は昨日の阪神巨人戦で阪神が9回裏に8点を

ひっくり返されて逆転負けしたにもかかわらず、

テレビ中継の途中で眠ってしまった阪神ファンが

昨日の試合は阪神が勝ったと思い込むこと自体に

誰が損をするでしょうか?

 

 

正しい認知は阪神が負けたことを知ることなのですが。

 

確かに球団関係者にとっては非常に重要な問題

です。しかし、ファンにとっては勝ったと思える

ことの方が良いことが多いかもしれません。

 

認知のゆがみが問題となるのは、日常生活をやり

こなすことができないような健康問題を引き起こ

す場合です。

 

ある人の認知が仮に事実とは違っていてもまわり

の人が迷惑をこうむることなく、そしてその人

自身にも不都合なことが起きないのであれば、

その認知は間違っていたとしても問題となる

ことはないのです。

 

世の中には、客観的な事実を正しく認知しなけ

ればいけない時と正しく認知していなくとも良い

時があるようですね。

 

「嘘も方便」という昔からの言い回しもここから

くるのではないでしょうか?

 

ではここまでの認知のお話を腰痛にすり合わせる

ことにしましょう。

 

もちろん腰痛以外にもいろいろな痛みについても

基本的な考え方は同じだと思います。

 

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(つづく)

 

小川鍼灸整骨院

 

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