29.病気が意味付けによって創られる⑨

2015年7月のブログです。ホームページ移設

のためにここに移動しました

 

 

前回は日本人の文化的な価値観が腰痛の

イメージに結びつく(意味付けする)

ことをお話しました。

 

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文化と社会は似ていますが少し違います。

文化の方が歴史があり、より大きな枠組み

です。社会は文化の中に存在するさらに

小さな人間集団といえましょうか。

 

 

現代日本の中にもいわゆるサラリーマン社会、

職人社会、経営者社会、中年社会、若者社会

などいろいろな社会がありますね。

 

 

このような社会の中でもまた腰痛に関する意味

づけが行われるようです。

 

 

いわば腰痛社会とでもいえる社会です。この

社会を構成するのは患者さんを中心にして、

患者さんをとりまく次のような人たちです。

 

 

医師・鍼灸師・柔道整復師・あんまマッサージ

指圧師・カイロプラクター・整体師・健康機器

販売会社・痛み治療薬を扱う製薬会社・・・・

 

 

これらの人たちは日本社会で、腰痛に対して

どのような意味付けを行うのでしょうか?

 

 

医師はこれまで述べてきた通り、検査で異常が

出ない腰痛を「問題ないですね、大丈夫、

ちょっと様子をみましょう」

 

 

と軽く対処してしまいます。患者さんが苦しん

でいるにもかかわらずです。

 

 

だから医師は腰痛を「原因不明のもの」として

意味付けすると言えますね。

 

 

医師がよく行う具体的な意味づけは

 

「腰骨の老化」

 

「椎間板の老化」

 

「関節の老化」

 

「肥満と運動不足」

 

 

というものです。

 

 

これらの意味づけは生物医学的には妥当な見解

だと私は思います。

 

 

ただ医師は、これらのことを「自然の成り行き

だから病気ではない」または「患者側の問題」

として患者さんの治療には非常に消極的です。

 

 

現にこのことを知っている多くの慢性腰痛患者

さんは医師に治してもらうことをあきらめてい

ます。

 

 

鍼灸師の治療理論である東洋医学では体の不調

を気の流れや血の流れのアンバランスと見ます。

 

 

しかしそこには良い意味でもそして悪い意味

でも治療者の主観(経験)が多く組み込まれ

ます。

 

 

 

だから腰痛に対する意味付けも治療者によって

まちまちですが、ざっくりと表現すれば

 

「気の流れのアンバランス」や、

 

「偏った食事や日常生活」

 

を腰痛に意味付けすることが多いようです。

 

 

これらの意味付けを信じて鍼灸師は患者さん

にしっかりと向き合うことになります。

 

 

柔道整復師は養成学校では西洋医学を基本に

した基礎知識を身に付けますが鍼灸師と同じく

良くも悪くも治療者の主観(経験)が治療に多

く組み込まれます。

 

 

腰痛に行われる意味付けは

 

「左右の筋肉・骨格のアンバランス」

 

「骨盤のゆがみ」

 

「背骨のゆがみ」

 

「腹筋と背筋のアンバランス」

 

「腰の関節の捻挫」

 

「左右足の長さの違い」

 

その他、様々です。

 

 

柔道整復師も鍼灸師と同じくこれらの意味付け

信じて患者さんにしっかりと向き合うことに

なります。

 

 

カイロプラクター・整体師は制度化されていな

いために資格化されておらず、健康保険も利き

ません。ただ、民間団体がカイロプラクターや

整体師を教育して民間資格を与えていますが

制度化されていないために教育内容や治療者の

技術に差はあるようです。

 

 

カイロプラクティックと整体は理論的には全く

異なりますが、両方とも主に背骨をみるために、

どちらかの治療者がどちらかを取り込む形で

双方の区別がつかなくなってきているのが現状

です。

 

 

同じことは鍼灸師と柔道整復師の間にも言えま

すし、あんま・マッサージ・指圧師も含めて

これら5種の治療者の間にも言えます。理論が

入り交じり、融合しています。ですので、概ね

鍼灸師や柔道整復師と似かよった意味付けを

腰痛に対して行います。

 

 

 

鍼灸師や柔道整復師と同じく、カイロプラクター

や整体師が行うこれらの意味付けは、彼らに

よって強く信じられています。信じられている

というか、彼らにとっては現実そのものです。

 

 

 

彼らの現実は、医師が腰痛に対して行う「老化

だから仕方がない」というような消極的な意味

付け(現実)ではなく、より異常を見つけてい

こうとする積極的な意味付け(現実)です。

 

 

だから彼らの言葉には力があるのでしょう。

だから現代社会には上に太文字で示したよう

な様々な腰痛の意味付けが存在するのだと

思います。

 

 

さあ、そのような中、もっとも影響力がある

意味付けは健康機器販売会社・痛み治療薬を

扱う製薬会社によって行われます。

 

 

彼らの影響力が大きいとする理由は、大きな

資金力でメディアを操作できるからです。

 

 

テレビやラジオのコマーシャルはその最たる

ものでしょう。

 

 

次回はここに言及したいと思います。

(つづく)

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