20.病気が意味付けによって創られる①

2015年6月のブログです。ホームページ移設

のためにここに移動しました。

 

 

ここまでは痛みの原因がわからない痛みは、

「肉体に生じる異常」にかけあわさる「感情」

が原因だと述べてきました。

 

 

「感情」という表現は分かりやすくするため

に用いた表現であり、実際には感情だけでは

ありません。

 

 

感情もそうですが、痛みに対して行う意味づけ

なども原因のわからない痛みを引き起こすこと

を例に挙げてきましたね。

 

 

前回のSさんの例では痛みへの意味付けが解消

されるとすぐに痛みもなくなりました。

 

 

実は、痛みのみならず病気も意味付けされる

ことによって「肉体に生じる異常」より大きな

意味を持つことになります。

 

 

この意味づけは、個人によってなされるものと

社会・文化によってなされるものがあるようです。

 

 

まず個人によってなされるものの例をみてみ

ましょう。

 

 

ハワード・ブローディ著「プラシーボの治癒力」

という本があります。

 

この本は、体は自分で治す力をもっており、

それをうまく利用できる!とか、

 

 

体は心との関係で病気になる可能性がある!

ということを「精神神経免疫学」の領域から

説明したものです。

 

 

この中には非常に興味深い事例が多く紹介され

ており、その1つに「略語のせいで亡くなった

女性」が紹介されています。(P19 )

 

 

医師が患者さんに用いた略語を患者が誤って

受け取り、重篤な状態に陥ってその末に亡く

なってしまったというものです。

 

 

英語圏でのお話です。

 

 

医師同士が患者さんの前で会話をすることはも

ちろんあることです。この会話のなかでは患者

の病名である三尖弁狭窄症(tricuspid stenosis)

という単語がT.Sという略語で使われてい

ました。

 

 

患者さんはこのT.Sをterminal situation、

つまり「末期的状態」として捉え、その後安定

していた状態はうっ血性心不全へと急激に悪化

していったそうです。

 

 

治療中の会話の中で担当医が患者さんの誤った

解釈に気付き、

 

「それはちがいますよ、T.Sは末期的状態で

はなく三尖弁狭窄症のことですよ」

 

と説明しても彼女は

 

 

「患者が重症の時に医者はショックを与えない

ように嘘をつくことを私は知ってるんですよ

、私は末期状態なんでしょ」

 

 

と、自分が末期状態であることを強く信じた

そうです。

 

 

そしてその後、彼女はなくなったそうです。

 

 

同じようなことは私たち鍼灸師の日常の中

でもあります。

 

 

おっと、時間がきました!今日はここまでです。

 

 

(つづく)

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