アキレス腱断裂について【スポーツ 小川鍼灸整骨院 平野区】

はじめに

 

大阪市平野区にある小川鍼灸整骨院のブログです。「かかとやふくらはぎ部分に何かでぶたれたような衝撃と痛みがやってくる」というのが、典型的なアキレス腱断裂です。そしてアキレス腱断裂は久しぶりのスポーツの機会にやってくることが多いです。久しぶりに子供の運動会で全力疾走するときなどですね。みんなさん注意しましょう。

 

 

疾患

 

スポーツをしていて、ジャンプやジャンプからの着地、スポーツ中でなくとも、階段を踏み外した際や不意の転倒など、思わぬ時に足首に力がかかった際にアキレス腱の断裂は起こります。アキレス腱断裂が起こりやすい競技スポーツはバドミントンやバレーボールです。その理由は足下がすべらない体育館での激しい動きが考えられます。体育館でのこれらのスポーツは、瞬時にボールに反応し、力強く踏み込んで自分の体重を支える必要がありますので、その際にアキレス腱が筋力に負けてしまい断裂を起こします。またアキレス腱は年齢とともに弱くなっていきます。特にかかとから6㎝までの範囲は血流が少なく、老化によってアキレス腱自体が弱くなってしまう場所と言われています。だから、バドミントンやバレーボールをはじめ、愛好家の年齢層が幅広いスポーツに発症しやすいと考えられます。また、糖尿病の方や人工透析を行っている方はアキレス腱部分が弱くなっていることがあり、小さな力でもアキレス腱断裂が起こる事があるようです。

 

 

症状

ふくらはぎに大きな力が加わった際に、突然「ブチッ」という音とともに痛みと歩行困難が起こります。アキレス腱は足首を下へさげる(つま先立ちをする)ための筋肉なので、自分の体重を持ち上げることができなくなって歩きにくくなります。それでも比較的痛みが小さい場合や、他の筋肉を使って歩ける場合があるために、肉離れや打撲と思い込んで来院される方もいらっしゃいます。まれに急性期の痛みを何とか乗り切って慢性期に移行し、足首に力が入らない状態で病院を受診される患者さんもいらっしゃいます。
受傷時の患部は腫れていますが、骨折ほどの腫れではなく、特に受傷直後の腫れはひどくありません。また、断裂部は皮膚の上から触知できる場合があります。

 

 

自然経過

 

アキレス腱断裂を起こしてしまうと、これまでの生活は通常通りに行う事ができません。アキレス腱が切れた状態では歩くことが満足にできなくなってしまいますので、必ず治療が必要になります。アキレス腱断裂は、受傷直後の痛みが小さいときや比較的歩けるとき、また本人様が大きな怪我と思わないなどの条件が整って慢性化することがあります。慢性化してしまうと入院しての手術治療となり、治療に必要な期間も長引いてしまいます。スポーツ中や日常生活の中で、アキレス腱部の痛みや力が入らないなど、明らかにいつもと違う症状が感じられた際には専門家の受診をお勧めします。

 

 

治療

普通に歩けるようになるには大方、3ヶ月から5ヶ月程度の期間が必要と考えられていますが治療の方法によって異なります。治療の方法は、①固定と安静による保存療法、②皮膚を大きく切開してアキレス腱を完全に縫い付ける手術療法、③皮膚の上からアキレス腱を軽く縫い付ける手術療法(経皮的縫合)の3種類があります。

 

 

当院での施術

小川鍼灸整骨院では、アキレス腱断裂の患者さんが来院された場合にはアキレス腱断裂であることを超音波画像観察装置(エコー)を用いて確認します。そして説明を行ない、提携整形外科に紹介致します。受傷後間もない場合は経皮的縫合術となります。当院での施術は一定の固定期間が終了した後の後療法です。後療法では固くなった足関節の可動域を戻すことや筋力を回復させるためのトレーニング、麻痺した関節を元通りにする訓練を行ないます。

 

 

 

おわりに

アキレス腱断裂の治療は、早ければ早いほうが良いです。受傷後4ヵ月をこえてしまうと大がかりな手術となってしまいますので、しっかりと診立てて適切な治療を受ける必要があります。大阪市の平野区、生野区界隈でスポーツの後に突然出現した痛みでお困りの方は是非とも小川鍼灸整骨院にご相談下さい。小川鍼灸整骨院は大阪市の平野区と生野区の境目、地下鉄千日前線南巽駅①出口から徒歩1分のところにあります。

 

 

参考文献

1)生田 拓也:アキレス腱断裂に対する経皮的縫合術の治療成績.整形外科と災害外科.51 巻 4 号 p. 823-827,2002

https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai/51/4/51_4_823/_pdf/-char/ja

2)坂野信也他:アキレス腱断裂における超音波断層検査の有用性(超音波, 中部部会) .日本放射線技術学会47 巻 10 号 p. 1874,1991.

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjrt/47/10/47_KJ00003532704/_article/-char/ja

3)生田 拓也:アキレス腱陳旧性断裂の治療経験.整形外科と災害外科, 57 巻 3 号 p. 463-465,2008.

https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai/57/3/57_3_463/_pdf/-char/ja

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小川 貴司(おがわ たかし)

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