顎関節症と体の歪みの治療事例【平野区 南巽 筋膜リリース 整体 認知行動療法】

はじめに

 

 

小川鍼灸整骨院のブログです。最近は顎関節症について報告させてもらっています。

 

 

シリーズ最終回の今回は、顎関節症で身体が歪んだと訴えてやってこられた実際の患者さんを紹介させて頂きます。

 

 

 

筋膜リリース整体認知行動療法的なかかわりが顎関節症と体の歪みに効果をあらわした事例です。

 

実はこの事例は2018年に、「鍼灸整骨院を受診した患者の身体症状に対する関わりの考察~説明モデルの肯定と新しい物語の構築~」というタイトルで第 61 回日本心身医学会近畿地方会 第 48 回近畿地区講習会で発表したものです。

 

 

要は、私が治療した患者さんで、興味深い効果が得られたので、

「インタビューさせてください、そして学会で発表させてください!」

とお願いして、承諾が得られた患者さんの報告なんですね。

 

 

この研究では、

「なぜ治療が効いたのか?」を本人に直接インタビューとメールを通して伺いました。

 

 

そしてそれを文字化して、そのデータから患者さん本人が感じる治療効果を分析したのです。

 

 

このブログではわかりやすさを重視して、学会発表のお作法を守らず書いていきますね。

 

 

小川鍼灸整骨院は大阪市の南西、平野区と生野区の境目、加美北地区にあります。筋膜リリース整体、はり治療を行なっております。また、原因が分らない痛みに対しては、身体の治療を行ないながら「認知行動療法的なかかわり」を通して、患者さんの症状を軽減させるように取り組んでいます。

 

 

最寄りの駅は地下鉄千日前線南巽駅です。1番出口から徒歩1分のところです。最近は北巽と間違えて下車される方もいらっしゃいますが、北巽ではなく南巽です。北巽から南巽までは徒歩で15分ぐらい歩きますよ(笑)。小川鍼灸整骨院は地域でおすすめの整骨院を目指しています。

 

 

 

執筆担当は小川です

http://www.korikori.com/staff/

 

 

 

内容

 

 

対象患者さんは、Z氏 26歳男性
首がしんどくって何とかしてもらいたいと思い来院しました。

職業は専門学校教員です。

 

 

下記①と②の訴えで来院されました。

 

①頚肩の痛み・身体の歪み・睡眠障害・頭痛(2~3ヵ月前から原因なく感じる)
②両顎関節の痛み(10年以上前から原因なく痛い)

 

と体の歪みについて話してられました。

 

医学的に異常な所見は見当たりませんでした。

 

初診時にZさんから伺うことができた興味深い話はとしては、

 

・からだが、みぎに、かたむいている気がする。感覚的に。
・おおげさかもしれないけれども、かたむいていることがストレスに感じる

・頚の治療だけをしても意味がないような気がする
・何か根本的に解決できることがあれば行いたい
顎関節症の治療を通して、治療者に対して不審を感じている

ということでした。

 

 

治療期間は4ヵ月で、整体筋膜リリースを10回、Z氏が筋緊張を自覚し、症状の原因を姿勢不良と考えたために、筋緊張・関節の歪みを緩めて姿勢を改善させることを目的としました。

 

 

また、カウンセリングを2回、7回目と10回目の後に行ないました。カウンセリングでは、Z氏が、「体の歪みについて気にしていること自体がストレスに感じる」、「頚の痛みの治療だけをしても意味がないような気がする」と話したために、「体の歪みについて考えすぎることをやめると痛みがなくなる」ということを論理的に指導しました。

 

 

治療とインタビューの結果

 

 

治療の結果は、頚の痛み・頭痛・不眠が大きく軽減しました。

 

治療効果を検証するために、Z氏にインタビューを行ないました。インタビューとその回答は次の通りです。

 

①Z氏のストレスとは?
高学歴を得るための勉強に嫌気をさしたZ氏は、期待に応えるための勉強が大きなストレスになったそうです。このストレスについてZ氏はメールで次のように書いていました。

 

「高校生になり、ぼくは受験勉強のために勉強することをやめ、我流で勉強するようになりました。この結果、ぼくは『正統的な知性』をうしなってしまったと自己規定するようになりました。ストレスの原因とは、要は『ぼくの純真無垢なまなぶことへのよろこびをうばった親をふくむ周囲の身勝手な価値観のおしつけへの憤り』です。これによって、ぼくの可能性の芽はつまれたと、ながく不満をかかえていました。(いまもかかえているでしょう)。」

 

 

②顎に異常を感じるようになったストーリー
Z氏は、上記のストレスのもとに顎関節の異常を感じるようになったと話しました。
Z氏は数件の歯科医を受診したが受ける説明は異なることが多く、前医で処方されたマウスピースを次の歯科医院で否定されるということもあり、医師や歯科医師に不信感を抱くようになっていました。その頃より、頭痛や肩こりなどの体調不良も感じることが多く顎関節の歪みとそれに関連する体の歪みが症状の原因であると考えるようになったそうです。

 

 

③実際に治療はどうだったのか?という質問にZさんは以下のように答えました。
正直、整体が効いたのかはよく分からない。ただ、最初からカウンセリングを受けることには抵抗を感じたので整体はカウンセリング前に信頼関係をつくる上ではよかった。治療は最初の2ヵ月よりもメール交換に移ってからの方が効果的だったと思う。正直、メールは体に関係のない内容ばかり。でも、自分の顎と家族の関係など誰にも話せなかったことを聞いてもらえてそれで痛みがスーッとなくなった気がする。

 

 

④治療を受けて何が変わった?という質問にZさんは以下のように答えました。
姿勢のコントロールを先生に丸投げできるようになったから楽になった。でも考えることは好きなので止めたくない。ただ、考える内容が変わった。これまでは姿勢のコントロールに注意を払っていたが、考える事をコントロールする作業に変わった。

 

 

⑤もう大丈夫?という質問にZさんは以下のように答えました。
A:いつでも(症状が)元に戻る自信はある。自分のゴールは顎の問題を意識しなくなること。今体調が良いのは、顎の問題が自分の意識の周辺に追いやられているから。この問題はいつでもまた中心に戻ってくると思う。それぐらい根が深いし、長い時間悩んできたから。この短期間で治るとはまだ思えない。

 

 

考察

 

 

ここでは、Zさんの効果に対する治療者としての私(小川)の考えを述べますね。

 

「治療というのは、無言で身体に対する何らかの治療を行なうだけでは効果は出ない」

 

というのが私の基本的な考え方です。なぜなら、患者さんの痛みの原因は単純に身体の中だけにあるのではなく、身体と心の両方にあると考えるからです。

 

身体だけ治してもダメ。でも、身体は治さないとダメ。心と身体、両方治して治療は完成するのです。

 

しかし難しいのは、最初から心の問題を扱うことは難しいのです。なぜなら、患者さん自身も自分の痛みが心と関係しているということに気付いていないことが多いからです。

 

実際にZさんも、「最初からカウンセリングを受けることには抵抗を感じた」と話しておられますが、それは症状の原因が心にあるとはじめから言われることに抵抗を感じるからです。

 

しかしそこを上手く乗り越えて、患者さん自身が治療を受けていく中で、自分の考えの変化と症状の変化の関連性に気付くことができれば治療は、ゴールまでの半分ぐらいまで進んだことになると考えます。

 

整体の効果についてZさんは「正直、整体が効いたのかはよく分からない」とおっしゃいますが、私自身は整体筋膜リリースを通してZさんの筋肉が緩み可動域が広がっていくことを感じました。Zさんの印象としては、筋肉の緩みや可動域の変化よりも自分の心の変化の方が大きな意味を持ったのでしょう。だからこのような表現になったのだと考えられます。このことは治療効果を得るためには非常に大切なことなのです。

 

Zさんはこれまで、身体の歪みを感じており、その歪みは顎関節症と関連しているとずっと考えていました。そして、そのきっかけとなる高学歴社会の問題や親との人間関係にインタビュー当時も不満を持っておられました。これらの、ストレスが顎関節周りの筋肉に緊張を与え、その緊張が頭の位置を変化させて身体の歪みにつながったと考えます。

 

このことは文献から説明させてもらいましたね。

 

前回のブログをご参照ください。

 

顎関節症と全身の症状」

http://www.korikori.com/blog/顎関節と全身の症状【平野区%e3%80%80加美北%e3%80%80南巽%e3%80%80北/

 

 

もちろんZ氏はこのストレスと顎関節症の関係についてこれまで指摘されたことはなかったと思いますし、Z氏自身、この関連性には気付いていませんでした。

 

ここに気付きが得られて、また、歪みに意識を向けないようにすることで歪みを意識しなくなったのです。

 

つまり、医学的な顎関節症とそれによる身体の歪みを筋膜リリース整体で改善させ、さらに意識を歪みから逸らすことで、症状自体を意識しなくなったということです。

 

 

まとめ

 

 

Zさんに対する今回の私の治療は非常に効果的であったと考えます。要点をまとめますと、

 

1)筋膜リリース整体を通して認知行動療法的なかかわりを行なった結果、10年来続いた顎関節症と頚肩の痛み・身体の歪み・睡眠障害・頭痛が気にならなくなった。

 

2)その効果についてZさんは、整体の効果はよくわからないが「自分の顎と家族の関係など誰にも話せなかったことを聞いてもらえてそれで痛みがスーッとなくなった気がする」、「姿勢のコントロールを先生に丸投げできるようになったから楽になった。(中略)これまでは姿勢のコントロールに注意を払っていたが、考える事をコントロールする作業に変わった。」と答えた。

 

3)治療者である私は、顎関節症が頭の位置を変化させ、体の歪みを引き起こし、さらにストレスが顎関節に悪影響を及ぼすとの考えから、Z氏に筋膜リリース整体を行ない、さらに認知行動療法的なかかわりからストレスを自覚してもらい、身体の歪みから意識を反らせることをカウンセリングした結果、症状軽減につながったと考えます。

 

 

おわりに

 

 

 

大阪市の平野区、生野区界隈で顎関節症の痛みや身体の歪みでお悩みの方は是非とも小川鍼灸整骨院にご相談下さい。小川鍼灸整骨院は大阪市の平野区と生野区の境目にある加美北地区、地下鉄千日前線南巽駅①出口から徒歩1分のところにあります。北巽は一つ手前の駅です。北巽ではなく南巽で下車してくださいね。

アクセス

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