17.治療が上手くいった理由の考察⑧

2015年6月のブログです。ホームページ移設

のためにここに移動しました。

 

椎間板ヘルニアと坐骨神経痛で約6か月、ほぼ

毎日通院されるSさん。

 

 

治療の効果がなかなか表れず、痛みが続いてい

ました。

 

 

そんなある時、いつものSさんとの会話のなか

で出張った椎間板ヘルニアがどうなるか?と

いう会話をSさんと行いました。私は、

「あれ?まだその話してなかったっけ?」と

感じながらSさんと会話をしました。

 

 

Sさん:「先生、出張ったヘルニアっていった

いどうなってるの?これって手術しないと治ら

ないんでしょ?」(出張ったヘルニアはへこま

ないということ)

 

 

私:「なるほど、Sさんはそれが気になるんです

ね。巷ではヘルニアの手術の広告なんかも出て

ますものね。ヘルニアは手術をしなくっても治

るのですよ」

 

 

Sさん:「えー!そうなの!僕は手術をしない

とへっこまないと思っていました!」

 

 

私:「いえいえ、そんなことないんです。出張

ったヘルニアはその出っ張り方にもよるのです

が、最終的には自分の免疫細胞が食べてくれて

なくなっちゃうんですよ。だから手術をしなく

っても時間が経過すれば必ず治るんです。」

 

 

Sさん:「なにか見えたような気がする・・・」

 

 

Sさんは確かに「なにか見えたような気がする」

と言いました。

 

 

私がこの話を6か月間していなかった理由はよく

わかりません。

 

 

私はいつも患者さんがポジティブな気持ちに

なるようなお話はなんでもするように心がけ

ています。

 

 

でも、この話はなぜか抜け落ちていました。

 

翌日、Sさんはいつもの通り治療に訪れました。

そしていつもの会話をはじめようとしました

が、いつも通りには運びませんでした。

 

 

私:「Sさん、今日の痛みはどうですか?」

 

 

Sさん:「今日は痛みがないんです」

 

 

私:「そうなんですか!よかったです、今日

はずいぶん楽なんですね」

 

 

Sさん:「先生、楽ではなんです。痛みが

ないんです!」

 

 

その時私は非常に驚きました。私は患者さんが、

効果があったという時にその評価を控えめに

解釈するようにしています。

 

だから「楽なんですね」と言い直しました。

 

 

しかし、Sさんは自分からその表現を訂正した

のです。「痛みがないんです」と。この

やり取りは明確に覚えています。Sさんの中で

きっとドラスティックな変化があったので

しょう。

 

 

Sさんはその翌日ぐらいはまだ通院されてい

ました。しかし、徐々に通院は遠のきました。

 

 

6か月も続いた痛みがある日を境に極端になく

なることなんてあるのでしょうか?

 

 

私は自分が治療しているにもかかわらず、

そんな気持ちになりました。しかし確かに

Sさんは「なにか見えた気がする」といった

のです。

 

 

私は、もしかしたら痛みがなくなった理由

をSさんが上手く説明できるのではないか?

と考え、Sさんに伺うことにしました。

 

 

(つづく)

追記:昨日、「臨床実践の現象学研究会」

に参加してきました。志の高い臨床家や

哲学者のみなさんの熱いディスカッション

に刺激を受けて帰ってきました。外に出て

自分の考えを客観的に見つめなおすことは

必要ですね。

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