小川鍼灸整骨院のブログです。最近は院長が得意とする心身症的な患者さんについてブログで綴っています。
前回のお話しは、「患者さんの症状は単に体のの問題だけではなく、心の問題も関係している」
というお話しでした。
治療者として25年の臨床経験を持ち、整形外科勤務を経て心理学や社会学、哲学などをかじってきたこれまでの学びから考えると、どの患者さんの症状もその原因は医学的な問題(つまり体の問題)と心の問題の大きく2種類に分けられます。
では実際の患者さんはどんな感じなのかを今日はお話しさせて下さい。
Sさんは腰痛とそれに続く右下肢の痛みで治療されていました。整形外科では腰椎椎間板ヘルニアの診断を受けておられ、手術をするかどうするかなやんでおられ、当院を受診することになったのです。慢性的な症状であり、完全に治るまでは職場に復帰しなくても良いとされていたので、「ゆっくり治療をしてください」と本人さんもおっしゃっていました。
私は、週に2回の鍼灸治療と筋膜リリースを3ヵ月行いました。時には必要に応じて整体も行いました。坐骨神経痛は3ヵ月から半年ぐらいが治療に必要になることもざらなのです。
ある日、会話の中でSさんは私に質問をしてきました。
「先生、ヘルニアって手術をしないと治らないのでしょ?、出張ったヘルニアは手術でとらないとへこまないのでしょ?」
それの質問に対して私は答えました。
「Sさん、出張ったヘルニアは自分の免疫細胞が食べてしまうので、手術をしなくても自然になくなってしまうのですよ、だからもうちょっとがんばりましょう!」
私にとってはもう既に説明していると思っていたことなので、何気なくそう答えました。
するとSさんは、驚いたように、
「え!!!、そうなんですか!手術をしなくっても大丈夫なの!?そうなんや、そうなんや、なんか見えたような気がする!」
これは本当に驚きをもって放たれた声でした。
私は、この情報を患者さんに伝えていなかった事を申し訳ないと思う気持ちでいっぱいになりました。
そして翌日です。私はいつも通りSさんにお話しを伺いました。
私:「Sさん、今日の具合はどうですか?」
Sさん:「先生、痛みがないんです」
私:「それはよかったです、今日は楽なんですね、」
Sさん:「楽じゃないんです、本当にないんです!」
私は驚きました。この出来事は当時一緒に仕事をしていたスタッフも目の当たりにしています。
この現象は次のように分析・考察できます。
まず、Sさんの痛みはヘルニアによる坐骨神経痛であることは間違いありません。体の原因がヘルニアです。それに加えて心の原因もあったともいます。それは、ヘルニアは手術をしないと治らないという考えというか、Sさんの信念です。
もしかしたら、Sさんの痛みは早いうちに楽になっていた可能性があります。しかし、「治らない」という信念が痛みに何らかのネガティブな意味づけを行っていたのかもしれません。表現を変えると、手術をしていないから治らないと強く思い込んでいたことが、たとえ痛みが小さくなってきたとしても「これは治らない」と思い込んでしまったと言えるかもしれません。
とにかく、「自分の免疫細胞が食べてしまう」という情報がSさんにとっては衝撃的だったのでしょう。
このSさんの症状は、体の問題だけではなく、心の問題によて長引いており、心の問題が解消された時に痛みも解消されたのです。
当院では、患者さんの痛みを単に体の問題として捉えるのではなく、心の問題にまで視野を広げて治療を行います。
だから病院で検査しても異常がない、どこで治療を受けても良くならないという患者さんを得意とできるのです。
痛みでお困りのかたはどうぞ当院にご相談ください。
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